6月1日、ホモコントリビューエンス研究報告書[第28号] を刊行しました。

[テーマ] 仏教の自然観
[講師]  竹村牧男 (東洋大学学長:仏教学)
[研究会開催日] 2014年6月15日

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28r1

【目次】
講 演 「仏教の自然観」 竹村牧男
・仏教における「自然」は否定の対象である
・仏教の世界は「生死輪廻」、個体と環境はセットである
・大乗仏教の哲学体系「唯識」、環境も自己自身に他ならない
・大乗仏教の浄土観、自我と物への執著から自由になる
・大乗仏教の先進性と自然環境に対するアプローチ
・機能としてみる「八識」と脳科学、心理学との接点
・『法華経』はこの世が浄土であるとする
・自己と環境だけではなく、他者も自己とする『華厳経』
・仏教における絶対的立場と相対的視点
・空海の説く大日如来の国土
・環境問題と天台の理論「草木国土悉皆成仏」
・仏教が示した方法論としての修行
・「この世は浄土だ」から環境問題へ
・一元論か多元主義か
・グローバリズムの広がりと仏教の可能性

講演資料 「仏教の自然観」 竹村牧男
Ⅰ 仏教における「自然」の言葉の意味
Ⅱ 仏教における環境としての自然の見方
1 ) 十界の世界観
2 ) 唯識の環境観
3 ) 浄土としての環境 仏国土の様子
4 ) 娑婆即浄土の思想
5 ) 草木国土悉皆成仏の思想
Ⅲ 現代の環境問題と仏教思想

参考資料 「現代哲学としての仏教」 加藤尚武
1. 巨人の肩に乗った小人
2. 日本仏教の課題(竹村牧男『入門 哲学としての仏教』からの引用)
3. 空性という本性
4. 実体から関数への転換(カッシラー)
5. 三世実有なのか、五蘊即空なのか
6. 五蘊即空と「どこからでもない眺め」(エルンスト・ネーゲル)
7. 懐疑主義と仏教
8. 來世は存在するか
9. 仏教思想とプロティノス
10. 自我の同一性
11. 存在と所有
まとめ